ヒストグラムの中央値の求め方

ヒストグラム

ヒストグラムから中央値を求めるのが難しくて悩んでいませんか?

本記事では、中央値の求め方を丁寧に解説していきます。

ヒストグラムから中央値を計算する手順

次の例題を使って考えてみます。

例題

ある学校の生徒 30 人が国語のテストを受けた。
国語の点数の分布は以下のグラフのようになっていた。
30 人のテストの中央値は?

まず初めに、中央値とは

「データを小さい順に並べたとき、中央にあるデータ」

のことを指します。
中央値を求めるときには、グラフで考えるよりも、表で考える方が分かりやすいです。
そのため、例題のヒストグラムを表にしたものを下記に示します。

点数(階級)人数(度数)
20 ≦ x < 302
30 ≦ x < 403
40 ≦ x < 508
50 ≦ x < 606
60 ≦ x < 707
70 ≦ x < 804

表の中には、「階級、度数」といった用語が使われています。
ヒストグラムでは必要になる用語ですので、下記の記事で詳しく説明しています。

ヒストグラムの階級・階級値・度数とは?

手順1 累積度数を計算する

累積度数とは、各区間の度数を足したものになります。

点数(階級)人数(度数)累積度数
20 ≦ x < 3022
30 ≦ x < 4035
40 ≦ x < 50813
50 ≦ x < 60619
60 ≦ x < 70726
70 ≦ x < 80430

例えば、「20 ≦ x < 30」には 2 人、「30 ≦ x < 40」には 3 人いるので、40 点未満の生徒は合計 5 人いることが分かります。
このことを、表の中では「30 ≦ x < 40」の累積度数の欄に「5」と書いています。

手順2 区間の最大値と、累積度数を取った折れ線グラフを描く

横軸に各区間の最大値、縦軸に累積度数を取ってグラフを描きます。

このグラフを見ると、40 点未満の生徒が 5 人ということがすぐに分かります。

手順3 累積度数の中央の値を読み取る

生徒の数は全員で 30 人ですので、中央の値である 15 番目の点数を読み取ります。
上図のように累積度数が 15 の値を読み取ると、53 点ということが分かります。

よって、国語の点数の中央値は 53 点です。

中央値と平均値は求め方が異なります。
ヒストグラムから平均値を求める方法は、下記を参考にしてください。

ヒストグラムの平均値の求め方

まとめ

本記事では、ヒストグラムから中央値を求める方法について解説しました。

中央値を求めるためには、3 つの手順に沿って計算する必要があり、手間がかかります。

本来、中央値を求めるためにはデータを小さい順に並び替えて、真ん中の値を読み取れば良いです。
しかし、ヒストグラムでは各々の生徒が何点を取ったのか、というデータがないので、回り道をして解かなければなりません。

計算方法が分からなくなったときに、本記事を参考にしてください。

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